ワニ

「バス停史上最高」
長男の幼稚園バスが停まる場所は、祖父母が住むマンションのエントランス。
双子に手がかかって送迎をお願いすることが多くなると思い、このバス停が幼稚園選びの決め手になりました。
実際、出産前後の半年ほどは毎日おばあちゃんが出動してくれましたし、今でも雨の日や双子が気持ちよく昼寝をしている時などはたまにお迎えをお願いしています。

このバス停で良かったと思うのは、送迎の便だけではありません。
エントランスに入れば雨や風、夏の暑さもしのげます。
さらに、このマンション前は人工芝の大きな広場があって、送り迎えの時にひと遊びすることができるんです。
ママ友いわく、「バス停史上最高の環境」です。

双子がまだねんねちゃんだった頃は、ベビーカーで寝かせておいて長男とお友だちが遊ぶのを見ていました。
ハイハイ期は人工芝がとてもありがたく、双子を放牧するのにはぴったりでした。
歩くようになってしばらくは、双子が散り散りに広場を出ていこうとするのが危なくてしばらく遊ぶのは他の場所行っていた期間もありました。
でも2歳になる前には公園内で遊ぶことを覚えてくれ、また戻ってくることができました。

桜は秋も楽しめる
その広場の真ん中に、桜の木が植えられています。
桜の花が咲くのはとてもきれいなものですが、紅葉も私はとても好きです。
葉の形は椎の木なんかに比べて丸みがあるし、色だって赤からオレンジ、茶色のグラデーションが水彩絵の具で描いたようにきれいで、アンティークみたいな風合い。
秋になって葉が咲いているようになるのを眺めるのもいいし、ちらちらと落ち始めるのを見て冬の気配を感じるのも一興です。
この落ち葉の季節は、双子と遊ぶにも楽しみが増えます。
一緒に枯葉をたくさん集めてはパッと放り、ひらひら落とすとすごく喜んでくれます。

でも、12月のはじめはまだ残っていた葉がいつの間にか落ちきって、地面もすっかりお掃除されてしまうと、本当の冬がやってきてさみしい気持ちになってしまいます。

子どもは何もなくても楽しめる
漫画にしたのは1月になって何にもない桜のまわりで遊んでいた時のことです。
春になって桜が咲くまでつまらないな、と思いながら木のまわりでぶらぶらしていたら、三男がついてきて「ワニ!」と言い出しました。
最初は何のことかと思いましたが、指さした先の木の根が本当にワニのように見えました。
ちょっとゴツゴツした背中とか、川からヌッと体の上半分が出てる様子とか、口先からしっぽまでの長く伸びてる感じとか。
寒々しい冬景色が、一瞬で絵本のような世界に変わったようなファンタジー気分が味わえました。
やはり子どもの発想力は最強ですなぁと、すっかり嬉しくなりました。
その上三男はそのまま木の根の上を歩いてバランス遊びを始め、やはりやはり、子どもは遊びの達人ですなぁと。
大人にはつまらない時も子どもがおもしろいことを教えてくれるという、まさにそういうエピソードでした。

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