グレートブラザー表彰式はいかがで賞【表彰状】

大赤ちゃん返り時代

思い返せば2年前、双子が生まれた時の長男は4歳でした。
4年間ひとりっ子の王子様で、子どもを叱らないおっとりパパと、アンガーマネジメントに務めるうわべ優しい母にたっぷり甘やかされて育ち、けっこうワガママに成長しておりました。

そんな長男にとって、双子誕生のインパクトはどれほどだったろうと。彼の小さな世界は何もかもが変わってしまいました。
双子のお世話に手を借りるため実家近くに引っ越すことになり、生まれ育った街にお別れ。
母が仕事を辞め、0歳から通った保育園から幼稚園へ転園。
出産予定日の2カ月前に突然母の管理入院が決まり、長男はおばあちゃんの家で夕ご飯を食べ、パパとお風呂に入って眠る日々。
そして久し振りに帰ってきた母には赤ちゃんが2人くっついており、自分の抱っこはいつも後回し…。

さぁ、すべて整いました。
もうあれしかありません。
THE・赤ちゃん返り。

まるでお手本のような大赤ちゃん返りが始まりました。

赤ちゃんをかわいがるどころか、弟たちが泣くのを押しのけ自分が真っ先に抱っこされに来る。
寝る時は「お母さんと一緒がいい」と言うので、寝かしつけの1時間くらいは母が長男にかかりきりになり、新生児双子はパパに丸投げでした。
しまいには長男、ギャン泣きしながら「赤ちゃんは生まれてこなければよかった!赤ちゃんはお腹に帰って!!」と無理難題を叫ぶ…。

この時期の彼には、非常に手を焼かされました。いくら双子育児が大変だと言っても、上の子がいなければ楽なもんだと思ったほどです。

でも、長男の置かれている状況は親もひしひしとわかるので、とにかく受け止めるしかありませんでした。
泣いたら気が済むまで話を聞くに徹するし、何かにつけて褒めたりかわいがったり。まだ何もわかっていない赤ちゃんはほとんどほったらかして、長男との時間を大事にしていました。

ワガママ・欲しがりの長男に小さな目先の楽しみを

長男は母の管理入院中、パパから仮面ライダーのベルトやそれに付属のおもちゃを大量に買い与えられていました。病院からかけるLINE電話で、彼が自慢気に見せてくるそれらを見るたびにうんざりした気持ちになったものです。あとからざっくりと計算してみたところ、2万円は課金していたようです。子どものおもちゃに、2カ月で2万円!!誕生日・クリスマスは別で!明らかに買い過ぎです。でも、ベビーシッターを2日頼めば2万円くらいかかることを思えば、これも男手で4歳児のお世話をするためのひとつの方法なのか…?という考え方もあるのか…な…。

そんなわけで、買い与えられることに慣れ切ってしまい、長男の物欲メーターは上がりっぱなし。何でもかんでもすぐに欲しがります。
しかし、双子出産の影響をもろに食らって赤ちゃん返りをしているからといって、常にワガママを通すわけにもいきません。1番にかわいがってあげることは大切ですが、それとこれとは別!という線引きが必要でした。

そこで、何かを欲しがる時にはいつも、小さな「お約束」をすることにしました。
「10日間、朝グズグズ言わずにすぐ起きられたらガチャガチャ1回」

「2週間、時間内にお着替えができたら仮面ライダーカードゲット」
などなど。


目先にお楽しみがある時の長男は、まるで別人のように行動がスムーズに。
あんまり物で釣るのはどうなんだろうなぁ…という考えもちらつきましたが、でも考え方が逆だからいいかという結論になりました。
つまり、お着替えをがんばらせるためにおもちゃを目標にするのではなく、おもちゃをすぐに欲しがるのを抑止するために条件をつけているだけなので。
こちらは買う頻度を落とすことができるし、おまけに生活習慣も良くすることができるということなので、いいんじゃないかと自分の中で納得しました。

最終手段に持ち出されるビッグイベント

それでも、金額が3000円を超えるおもちゃを欲しがったり、欲しがり以外のワガママを言う時にはどうするか。
最終手段は、「お誕生日」「クリスマス」などのビッグイベントです。
高いおもちゃはそういう機会の楽しみにとっておくよう話したり、どうしてもワガママを通そうとするときは「お誕生日プレゼント買ってあげないよ!」と脅すこともたまにありました。
暗いところもオバケも怖くない長男ですが、プレゼントを買ってもらえないというのは何よりも恐れる事態のようです。

プレゼントはありませんが、4月の進級も駆け引き用のビッグイベントとしては有効でした。つまり、「もうすぐ年中さんになるんでしょ!○○をできるようになろうね」とか、そんな声がけができるようになります。
ワガママ・イヤイヤがひどい時は、「幼稚園の先生にお電話して、来年も年少さんからやり直ししてくださいってお願いするよ!」という脅迫に変わります。

しかし書けば書くほど、あんまり良いしつけをしていると思えないなぁ…笑
みんなどうやって乗り切っているんでしょう。
以前は発達障害のグレーゾーンを疑ったりしたこともあり、いくつか子どもへの声がけについての本も読みました。でも、書いてあることを実践してうまくいくなら誰も苦労はしない…。
場あたり的対応で毎日をしのいでるうちに、子どもはそれなりに成長していくでしょーと、適当に考えています。

参考までに、1冊ご紹介。
「我慢させるって、本当に良いことなのかなぁ?」とふと疑問に思った時に購入しました。
これを読んだら「我慢」のメリットが頭の中で整理され、納得して子どもへの声がけができるようになりましたのでおススメです。

そして考え出された「いいお兄さんの日」

進級は4月、長男の誕生日が7月、クリスマスは12月。
ビッグイベントは1年間を通してだいたいバランスよく配置されているのですが、10月頃にも何か欲しい…。
そんな考えからひねり出したのが、10月23日「いいお兄さんの日」です。
特にプレゼントをあげるわけではないのですが、家族の前で表彰式をし、記念撮影をするという会です。

いいお兄さんとは何か。
弟がいてもいなくても、長男は長男でのびのび育って欲しいというのが母の希望です。
元気に毎日を楽しんでいる姿を見せてくれるだけで、弟たちの素晴らしいお手本だと思います。

「お兄ちゃんでしょ!」という言葉で常に我慢を強いるのは嫌な感じがします。
ただ、せっかく兄弟ができたんだから、小さい子には優しくする、時には譲ってあげる広い心を持つということも少しずつ覚えていって欲しい。
少なくとも、小さい子に全力で対抗して怒鳴ったり手を振りかざして脅したりするのはやめて欲しい。ええ、実際にやってましたので…。

まぁ、あれこれ考えても結局理想論ではあります。
「いいお兄さんの日」を考え出したと言っても、結局「そんなことするんなら、いいお兄さんの日に賞状もらえないよ!」という脅迫文句のためのイベントなので。。。

「いいお兄さんの日」効果はいかに

双子は11月生まれなので、「いいお兄さんの日」を初めて開催した時、長男は5歳になっており、双子との付き合いもほぼ丸1年が経つ頃でした。

こちらは実際の賞状です。
字がヘタクソなので悲しいですが…。

当日、双子はお行儀よく椅子に座って参列。
母が授賞する役、父は撮影係です。
表彰式でよく流れている音楽をYouTubeで流して、厳かな雰囲気を演出して行われました。
ここまでしたおかげか、長男は神妙な顔で賞状を受け取っていました。
それからメダルも。双子との日々を振り返る写真をプリントアウトした紙を折って作ったものですが、首から下げるととても嬉しそうにしていました。
約1歳の双子は親のマネをして上手に拍手。
5分程度のイベントでしたが、とても良い会になりました。

この「いいお兄さんの日」の1カ月前くらいから「そんなことするなら~」の脅し文句はもちろん発動していました。
しかしそれ以上の効果として、この表彰式を境に長男の「お兄さん意識」は間違いなくアップ。
弟たちと一生懸命遊んであげようとしたり、優しい声がけができるようになったり。
プレゼントなしの表彰だけでも、人間は意識が変わるものなんだなぁと感心しました。

そんなわけで、「いいお兄さんの日」の表彰式は、とてもオススメです。
「いいお姉さんの日」はいつか?と聞かれたら困りますが、誕生日とクリスマスの間くらいなど、適当に決めればよいのではないでしょうか。


今回は長男の赤ちゃん返りにとても困らされたという話でしたが、そんな彼ももうすぐ幼稚園を卒園し、小学生になります。
最近のお兄ちゃんぶりには目を見張るものがあり、頑張ってるなぁと微笑ましく思います。
来週は、成長した長男のことについて書こうかなと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!